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ぶつかる色と襲いかかる鬼(6話)

しばらくバトル回が続きます。
多分次当たりまで続くかな。出来るだけ不穏な感じで行きたい。

なんかおねしょた重点な感じになってしまったけど、小4と中1のおねショタってどうだろう。
やや寸足らずか、あるいは絶妙か、ううむ。とあれ本編。
サンと真畔が中央公園、城奈と翠が中央街でイロクイの討伐をしている中、紫亜ときらりは洗脳された少年『アカネ』と相対していた。
先ほどまで6人が集まっていた床の間は一変、混沌を体現したかのようなまだらに染まった部屋に変わっていた。

「きらりちゃん、後ろをキープして!」
「はい!」
「(六宮さんは彼と面識がある。どこか引っかかるけど、今は!)」
思考を巡らせ、対峙(たいじ)するアカネの攻撃をいなしていく。
「あわわわ……紫亜さん、きらり狙われてるよ!」
アカネによる直線的かつ単調な攻撃、もう少し工夫するよう訓練をつけたくもなるが、そんなことを言っている余裕はない。
彼の力は色鬼によって無理矢理引き出されたもの。既に長く操られていたと考えると、一刻の猶予も許されない。

「えぇ、早めに――いいえ、次で仕留めましょ!」
近くにあったほうきを足で踏み立て、手元に寄せる紫亜。正眼の構えとともに、ほうきの掃き口は見る間に青く染まり、もやが渦巻き出す。
「そんなこけおどしを!」
拳を握りしめて突撃するアカネ。紫亜もタイミングを計り、ほうきを突き出す!
「瞑眩蒼槍(めいげんそうそう)突き!」
力強く押し出されたほうきは、そのままアカネに直撃――しない。すぐ横をかすめ、アカネの身体に青色を付着させた。
「下手くそめ!」
アカネのパンチもかわされたが、彼の眼前には紫亜の背中が見える。それがアカネにとって、勝負を決める大きなスキに見えたことだろう。
これで神社も終わる、イロクイが世界を征服する。アカネの足が紫亜の背を蹴り上げ、すべてが決する。
背の先に見えた、きらりの一撃がなければ、その通りになっていた。

だが、実際は違っていた。
真っ白に染まった視界はアカリの身体をのけぞらせ、後ろに転倒。さらに1,2回と畳に身体を打ち付けられた。

「どうどう、上手くやれた?」
真っ白に染まったアカリの顔面、作戦通りに進んだことで自慢げに伝えるきらり。
「完璧(かんぺき)よきらりちゃん、もしかすると真畔ちゃんより上手く動けるかもしれないわね」
「そ、そうかなぁ? えへへへ」
紫亜の言葉に、きらりは照れつつうれしさを露わにした。
そう、攻撃を外すのも、引き離してノーマークにさせたきらりがとどめを刺すつもりで動いたのだ。

「さて、きらりちゃんもう一仕事しようか」
紫亜が巫女服のほこりを払い、気絶しているアカネのおでこをあげる。そのまま視線を下ろして手や足を視認し、呪印を確認する。
両手に2つ、おでこに1つ。3ヶ所の呪印は彼を操り、災厄をもたらす小間使いとして使役されていた印だ。
「うん! ここと、ここと……ここかな?」
「そうそう、なぞるように慎重にね」
呪印を指でなぞりながら、白く塗りつぶすきらり。しばらくすると呪印がぼやけていき、白と混じり合ってピンク色に変わって蒸発した。
「これで大丈夫。あとは目を覚ますだけだけど、エロケン君は大丈夫かな?」
「このまま死んじゃったり、してないよね?」
「顔面にジャストミートだったからね。色じゃなかったら――なんてね」

そんなたわいもない会話の中、アカネのまぶたがひくひくと動く。
うめくような声をあげたのち、アカネ――もとい洗脳が解けた健児はゆっくりと瞳を開けた。
「エロケン君……じゃだめよね。名前は?」
「杉下、健児」
「そう。もう大丈夫だからね」
「いってぇ……」
「色鬼に操られていたから無理がたたっているのよ。動ける人は布団の準備をお願い」
介抱する紫亜は健児を諭し、ケガをしていない人々に部屋の用意をさせる。
アカネだった時に振りまいた色の害は、介抱によって落ち着きを取り戻しつつあった。

用意が済むまでの間、紫亜は色んなことを健児から聞き出した。
彼はいつも通り中央公園に遊びにいく際、森の奥に人影を見つけた。
興味本位で寄ってみると、そこには容姿は灰色の三つ編みに、燃えるような赤い瞳をした少女が立っており、木の前でぶつくさと話していたと言う。
三つ編みの少女――藍の身体を乗っ取った橙乱鬼によって命じられ続けていたのは確かなようだ。

そこから先の記憶はまばらだが、額に妙なものを塗り付けられてから、彼女の言葉に従うことを念頭に動いていた。

『イロクイを目覚めさせ、色使いの力を試せ』『しばらくイロクイを眠らせ、私の指示で起こせるようにしろ』『筆咲にある布津之神社を襲え』

全て橙乱鬼が健児を使って仕組んだことだった。理科室で翠を襲ったイロクイも、呪印に侵された腕で触れたことで目覚めて動き出した。
公園や街で暴れているイロクイも、健児が力を加え、橙乱鬼が一斉に暴れさせたものと考えると、この異常事態も合点がついた。

「あいつの言うことを聞いてると、何だか、すごく気分が良くなって、そしたら力もどんどん使えるようになって――悪いことだってわかっていても、止められなかった」
"力"と言う単語に首をかしげる紫亜。
「ねぇ、その力ってどうやって使ってた?」
「手から出したり、あとは殴ったり蹴ったりする時にもなんか、どばっと出てた気がする」
身体を動かそうとし、痛みに顔をしかめる健児。力とは別に無理が生じているのだろうか。
「……ねぇ、健児君。すごく失礼なこと聞いて良い?」
「なんだ? ……ええと」
「紫亜、布津之 紫亜」
紫亜は軽く名前を紹介し、健児に再度尋ねる。
「あなたの苗字、変わったりしなかった?」
紫亜が聞いたのには理由があった。なぜ翠のクラスメイトであり、イロクイに襲われた彼がこのような形で襲いかかるのか。
そして、色使いでもないのに色を使いこなしている。仮に引き出されたとすれば、こんなにあっさり終わることもない――違ったらそれで良い。

しかし、紫亜の考えとは裏腹に、健児はその問いにしばらく黙り、口を開いた。
彼の旧名は『朱崎(あけざき) 健児』。離婚後に母に引き取られて今の名前となったが、これを知っている人はごく少数しか居ない。
話さないよう親から言われてるのもあり、話しても得をしないからだ。
朱崎もまた色淵が丘とゆかりのある姓の一つ。彼もまた、色を戦いに使うことができる"色使い"の流れを持つものだと紫亜は確信した。

「さっき言ったこと、言いふらさないでくれよ?」
「えぇ、内緒。あとのことは私達に任せて」
ほほえみながらもきらりに目を向ける。彼女は心配そうに2人を見てはそわそわしてた。
「どうしたの、きらりちゃん」
「ええと、部屋の準備ができたって伝えてくれって」
きらりの言葉に『えぇ』と返し、背負おうとした その時だった。

「話は終わった、紫亜ちゃん?」
反射的に健児を背後に隠し声の先に視界を向ける。
灰色の三つ編み、燃えるような瞳。彼女の特徴であったピンと立った毛とメガネは消えているが、ありありとわかる、友人だったものの顔。
「藍……いえ、あなたが橙乱鬼ね」
「あぁ。そのまさかさ!」
藍の腕が動く。『伏せて』の声と同時に橙の線条が畳を走り、激しいしぶきを飛ぶ。
橙は見る間に赤く色を変え、炎となって床の間をもやし、次第に鎮火していく。
「なんて力。こんなの、色の力じゃないわ」
「いいや、これが色の力さ。肉体を得た色鬼の力は人間の及ぶものじゃねぇ!」
畳が燃えた際に生じた煙にむせつつ、健児を守る紫亜。橙乱鬼はそんな彼女の首元をつかみ、畳に押しつけるように締め上げていく。
「藍、返事して! あなたと戦いたくないの」
目つきや姿は変わっても、その肉体は紛れもなく友人のもの。不用意に傷つけることはできない。
「私の身体を気遣うなんて、優しいままだね、紫亜ちゃん。そうやって優しいまま死んでいけ!」
「藍の口で、そんな言葉を吐くんじゃ……」
さらに強く締めあがる紫亜の首。常人、少なくとも中学生の少女が出せるような力ではない。
「かっ、あっ……や、やめて」
「布津之の巫女も仲間には手が出せないんだ。鬼を放逐する冷酷さはどこに消えた。牙は抜けたのか?」
手をもがき、緩めようとする紫亜。だが、橙乱鬼はおぞましい笑みを浮かべながら彼女の手首をつかむ。
『まずは手首をへし折ってやる』。それと同時に手が万力で締め上げられるように力を加えられていく。
狂いそうなほどの痛みに歯がみしながらも耐えるが、このままでは手首を折られ、自分の首もまた折られかねない。声もままに出せない。
万事休す。紫亜がそう考えた時、橙乱鬼の身がなにかを避けるようにぶれ、思わず激高をあげた。

『今しかない』。紫亜はスキの生じた橙乱鬼の手を払う。
そして、着ていた巫女服をごと橙乱鬼の手から逃れると、間合いを大きく取って対峙し直した。
服を奪われた上半身。白のブラジャーに覆われた豊満な柔肌が見えようとも、今は逃れるのが精一杯だった。
それにしても、なにが起こったのか。間合いを取った紫亜にはわかった。
「きらりちゃん、それに健児君……!」
「白の色使いに、色使いですらない半端物。気にくわねぇ!」
足下にしがみつく健児を激しく蹴り上げる橙乱鬼。少年の身体は地面と垂直に浮き、1度はねて障子戸にたたきつけられた。
その様子を見たきらりは、色を飛ばしたままの態勢で震えてていた。


紫亜に目が向いていた橙乱鬼は、隠れていたきらりと健児の存在に大きなスキを見せていた。
それを知った2人は橙乱鬼の足にしがみつき、白色をぶつけて追い返そうとしたのだ。
倒すことができなかったが、橙乱鬼は体勢を崩し、紫亜を離してしまった。それだけで、橙乱鬼の苛立ちはたかぶり、機嫌を損ねていく。
「あぁ気にくわねぇ。興が冷めた、もう帰ってやる」
「そうやって、逃がすと思っているの?」
足下に転がるほうきを向け、色鬼をけん制する紫亜。胸もとがズレないようにを抑えているせいか、片手で持つほうきがぶれる。
「さぁね、だが、意地でも逃げるんだよ」
その瞬間、橙乱鬼の身体が崩れ、尾を引いて左に遷移していく。
「瞬間移動!?」
目を疑う光景。橙乱鬼の動きはきらりの背後を取り、彼女を強く羽交い締めにするものだった。
「なになに!?」
「きらりちゃん!」
状況が飲み込めないきらりと、人質に取られたことを認識し、慌てる紫亜。
「これでおあいこだ。どうせ場所も割れているんだろう、だったら来いよ。全員まとめて塗りつぶしてやる」
「待ちなさい! 返して、2人を返して!」
その問いに答えず、橙乱鬼はもがくきらりをしっかり捕まえたまま、天井の穴から外に飛び出した。


紫亜はすぐに追いかけようか考えたが、自分の状態と健児の安否が気になり、追跡を諦めた。
もし、彼女が言っていることが本当であれば、帆布中央病院が決戦の地となる。1人ではかなわない相手。しかし、あれが本気とは紫亜も思っていなかった。
「大丈夫? ずいぶん蹴られていたけど……」
「なんとか、こんなのケンカで慣れてるしな」
そう言うものの、健児の様子は思わしくない。骨などが折れていなければいいが、このまま一緒に連れて行くことはおろか、動かすのも心配だ。
「大丈夫ですか? まさか色鬼が三隈さんの身体を乗っ取っていたとは」
隠れて様子を見ていた神職が紫亜に声をかけ、着替えを差し出す。巫女服から動きやすい私服に着替えると、一度深呼吸する。
「考えてはいたけど、やっぱりショックよね。けど、わかった以上は必ず助け出す。あなた達も、できることをやってちょうだい」
お手伝いも部屋に入り、簡素な担架に健児を乗せて運び出していく。その間際、健児は紫亜に訪ねる。
「……あの子、なんて言うんだ」
紫亜は運び出すのを一度止め、言葉を返す。
「七瀬 きらり。翠ちゃんは『きーちゃん』って呼んでるけどね」
「きーちゃん……六宮の友達か」
翠がよく口にする『きーちゃん』。待ち遠しくしている様子は健児の目にもよく移っていた。
まるで遠くの友人を待っているかのような感覚でもあったが、同時に近寄りがたい雰囲気も醸し出していた。
そう考えながらも、翠やサンと同じ力を持っている――もしかしたら、自分もなにかできるのではないか。
そんな発想が頭をよぎるも、身体の節々は蹴られたせいかひどく傷んだ。
「なぁ、俺も一緒について行っても――」
話の途中で首を横に振る紫亜。なおも食い下がる健児だったが、お手伝いさんに別室へと運ばれていく。
『今は大人しくしておけ』と言うことだろう。紫亜はつかまれた首元を撫でつつ、決意を新たにする。
藍を必ず助け、色鬼を倒すという、強い決意とともに神社から飛び出していった。


その頃、色鬼が居るという帆布中央病院の前に立つものが居た。
黒いウェーブに地味な服を着た少女――六宮 翠は辺りを見回していた。
広い正面入り口は木々が整えられ、奥には建物に続く大きな玄関。決して新しい病院とは言えないが、古くからあるこの病院は帆布市に住む人なら把握している。
そんな伝統のある病院の前に佇む翠。それとは対照的に、木の陰からひょっこり飛び出してくる少女が居た。

イロクイか。翠は身構えるが、その姿を見て構えを解いた。
「きーちゃん……ケガはない」
「うん、大丈夫。すーちゃんも大丈夫?」
心配するきらりの姿を見て、首を縦に振る翠。
いつもと変わらない無事な姿。そして色鬼を一緒に倒してくれる友達が居ることに、翠は安心した。
「うんうん、すーちゃんが無事だとあたしも安心するよ」

いつものように笑顔を見せるきらり。
しかし、きらりの口元、そして目元からこぼれる笑みがいつもとは違うことを、翠はまだ気づいていなかった。
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